Futur dinstant

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pelidot 2013-05-18 19:30:23
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どうもpelidotです。
ここを使って小説を連載したいと思います。
もし感想があれば、別のFutur dinstant in kansoにスレ書き込みお願いします。


  • No.1 by pelidot  2013-05-18 20:05:30

HUNDRED×HUNTER 01 ―残虐の幻影―

序章
「――ぐはぁッ!!」
水路の水をもろに飲んでしまい、システラは、思いっきり咳き込んだ。
ゴンドラが揺れ、水路の端に激突して大破し――次の瞬間、システラは水の真っ只中に投げ出された。
必死で、ゴンドラの板の1枚に掴まる。
彼が育ち、親しんできた水上の都・ヴェネチアは、もう見る影もない。
見れば、彼の父が建設の指揮を取った華麗な時計塔が、丁度真ん中でへし折れて崩壊するところだった。
数多の建物が瓦礫と化したヴェネチアの街の広場の一角に、フランスの国王一族・ルイ家の紋章が染め抜かれた国旗がたなびいている。
「……ッ」
残った力を振り絞って水路の縁を掴むと、システラは、一気に石畳の路上に上がった。
四方八方から、フランス・ナポレオン軍の兵の声が聞こえてくる。
「きちんと見ろよ、女子供でも容赦するな!!」
「テヴェレ川の橋、全て鎮圧しました!!」
「馬鹿野郎、子供でも容赦するなと言っただろうが!!」
――どうやら、システラのことらしい。
システラは、裸足なのにも関わらず、思い切り地面を蹴った。
バタバタと、兵の走る音。
――もうすぐ、追い付かれる。撃たれる…!!
パン、と言う、乾いた音がした。
続いて、背中に鈍い痛みが走る。
撃たれたんだ、と理解するのに、かなりの時間がかかった。
意識が、ゆっくりと遠退く。
システラは、その場に倒れ込んだ。

1492年、10月15日、―ヴェネチアは、地上から消えた。
システラが、14歳の時だった。

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