アヤ 2023-06-03 18:29:55 ID:23df971c3 |
通報 |
ある日、飼っていた猫が死んだ。
死因は不明。
多分その猫の年齢はまだ5歳ほどだった。
長く一緒に居た分、とても苦しくて、俺は次第に学校を休むようになった。
学校を休んだあとは元々毒親だった親にも捨てられ、俺は自殺をしてしまった。一般的な首吊りで。
それから一時間後くらいだろうか。体感としてはそれくらいだから、本当は30分くらいだろか、
死んだ猫が天使になって蘇ったのだった。
それが俺の
最後に見た物。
きっと、モチは俺を迎えに来たんだろうな。
「ゴッシュジーーン!みてみて~!すごい、天使になれたにゃ~!」
「ごしゅじーん、どこにゃー?」
戸を開けると、
そこには首を吊ったモチの飼い主がいた。
「ご主人…?」
「ごしゅじん…」
「なんで?なんでなんでゴシュジン死んじゃってるの?
ゴシュジンなんでなんですごいに続いて
え、でもすごい、もどってきたにゃよ…
なんでなんでなんでなんでなんでなんで」
「誰が殺した?」
まず、モチは相談した。
「せっかく天使になったのににゃ~
コシュジン死んじゃってたにゃ~」
「それって大変じゃない?
天使契約上、天使になる理由がなくなっちゃってるじゃん!」
トカゲの天使であるパンが笑いを上げる。
「だから相談してるんにゃ~!」
プンプンしながらモチは空を見上げ、難しい顔をした。
「ゴシュジンも天使にならないかにゃ~」
「本当にモチはご主人?ってヒト大好きだね~」
「大好きすぎて結婚したいにゃ!
天使ならできるってきいたし、すぐにやりたかったにゃ!」
「ほんっとうに好きなんだね。」
元気付けるように発した言葉に、
モチは元気よくうなずいた。
「そういえば、パンはすごいにゃね!」
「ん?すごい?」
「そう!すごい話すのうまいにゃ!
トカゲなのに!」
「トカゲなのにとかある!?
あとボク、フトアゲヒゲトカゲといって…」
「それ何度もきいたにゃ~!!」
(パンは、好きなひとに会えて、いいな…
こんなやつは、すごいに共感できないんだろうし…)
「す、すごいだって、なんでもできるにゃ!」
「ん?でもお前、自分のことすごいっていってるけどお前何もすごくないよ!」
「は?」
鋭いツメをたてると、
「ひっ!」
パンは黙り込んだ。
「まーったく、何もわかってないにゃね~
すごいのにゃまえは、すごいなのに!」
ゴシュジンの部屋のベッドでくつろぎながら、今日あったことを振り返る。
「振り返るのは、とってもいいことにゃのだよ!
ゴシュジンもまいにちやってたにゃ!」
にこにこ笑顔を浮かべるモチだが、
このモチ、自分の名前をすごいだと勘違いしている。本当はモチである。
周りが指摘しても、
何を言っているのだろう?で終わらせている
アホっぷりなのである。
にこにこ
「ゴシュジン、どんどん冷たくなって、海の匂いがするにゃね。」
「天使になるといいにゃよ。
そしたら結婚しようにゃ。絶対にゃよ。
約束。約束。
指切りげんまんにゃ!」
「ふふ、よく外の子供たちが話して
ゴシュジンの指を切ってたにゃね!」
「とっても楽しそうだったニャ!」 「ね、ゴシュジン、そのときは楽しかったにゃ…よね。」
「ゴシュジンを傷つけるものは
殺さないといけない」
「よし、天使であるすごいが、ご主人の願い、叶えるニャ!」
「さっさとしねばいいのに!」
深い笑みを浮かべて、モチはゴシュジンの部屋に戻ってきた。
「なんだか車がたくさん集まっていて、うるさかったにゃ。」
「さ、ゴシュジン。死体をもってきたにゃ!
ゴシュジンの左指を切ったゴシュジンの友達にゃ!」
口にくわえた人差し指を、ゴシュジンの屍の前に落とした。
「もっと、もってくるにゃ」
小さな天使の羽で空を飛んでいくと、下にいた人間はみな、目を丸くして、こういった。
「死体が浮いている」
ガタンッ
「警察ですがー」
聞いたことのない声に、モチは少しだけ、動揺していた。
「いや、私は何もしてません!」
「でも、死体が部屋にあるって通報があったんですよ。とりあえず、二階、調べさせてもらいますね。」
知らない人が、来る。
誰も来ることのなかったこの部屋に、
ゴシュジンと二人きりでいられたはずのこの部屋に
別の人間が来る。
「いやにゃ!」
「この部屋は、ラブホのひと部屋なのにゃ~~!!」
モチは急いで扉に鍵をかけると、どんどん近づく人間に大きな声をあげた。
「この部屋に入るなら、
お前らを全員ころす」
高くも低くもなく、それでいて耳に長く残るような声に、
近寄ろうとする人間はあとに引いていった。
冬にもかかわらず汗を流し、真剣になる人間が窓から見て取れる。
「いやぁ、便利にゃ。 相手にはすごいのこと、見えてないんだから!
声は聞かせたいときに聞かせられるとか、天使マジパネェにゃ!」
「どこでそんな言葉覚えたんだよ」
「にゃ?だれにゃ?」
「は。声だけでも知ってろよ罪人。オレは天使取締役員の一人だ。」
「すごいは、名前を聞いたにゃ!」
「そうか、それはすまない。お前はどうやら今日昨日天使になったばっかりのようだな。
そして天使は人をコロスなどした罪は犯してはいけない。そんなこともしらないのか?」
「すごいは、名前を聞いてるにゃ」
「うっせぇ!先に話し聞けやザコ!」
「仕方がないから答えてやるが…俺はカミヤ。見ての通り人間天使で…天使歴は56年だ。」
「どうだ!!俺のほうが歳上だぞーー!!」
「つまりおっさんってことにゃね…」
「は?」
「精液垂らして青春してたショウワジダイを忘れられずに天使やってる悪徳商業…
どちらかというとアンタは悪魔にゃ。なんでまだ天使できるんです…?」
「それお前にいいたいんですけど!?」
「どうしてにゃ?」
「どうしてもこうしてもっ!」
カミヤは息を飲み込み、小さな天使であるモチに近づいていった。
「あのなぁ、人をコロスなんて、天使はやってはいけないことなんだ。これだとお前は悪魔になるんだぞ?」
「なっても別によくないかにゃ?なにかデメリットがあるにゃ?」
「あのですねぇ!あなたなんにもしらないんですね!あーそーふーん!?
天使はいいことをすると大天使になって、そのあと神になる資格を得られるんですよ!
それをあなたは破棄するんですか!!」
「なら、すごいは、すっごいみんなの役に立つことをしたにゃ!」
「なんで…そうなる…」
「だって…
ゴシュジンの仇を
すこっしだけ取れたから!」
とても健気な笑顔でモチは語りかける。
血の付いたカーテンからは
ひっそりと刃物が見えていた。
「まぁ、でもねぇ、すごいは、邪魔者を消したいニャ。
ご主人が安全に生きられる世界を作るのが、すごいの、天使契約した内容にゃ!
だから逆らうと…」
「すごいのヤイバがきばをむくにゃ!」
神をコロスと、どうなるだろうか?
これがゴシュジンの日記の冒頭だった。
だから、モチは天使になる決断をした。
いつか神になって、ゴシュジンにころされるために。
だから、ゴシュジンを殺してしまうもの、ゴシュジンの障害になるものは
全てころす。
それが
モチの最大の思い。
だからゴシュジンが死んだ今でも、
ゴシュジンが生き返ったら
安全に生きられる世界を提供する。
それがモチの、思い。
「大天使も、結構弱いニャ!」
「これだったら、すごいがカミになっても、ゴシュジンは簡単にすごいをころせる!」
足をパタパタ動かして笑うモチを、
天使財団は許すはずもなく
速攻に処罰を与えようと動き出した。
「えー、こちらニュースchatです。」
「本日○○県○○市にて、何件もの家内で殺人事件が起こり、犯人は現在も逃走中と見られます。そして同時に立てこもり事件も発生しており、現在警察は―」
「逃走なんて、するはずないにゃ。
すごいは、ずっとゴシュジンから離れないよ。」
完全に冷たくなったゴシュジンを撫でながらノイズの交じるテレビを見つめる。
外はパトカーの音が響いていて、とても嘆かわしい。
テレビを消すと、また、ゴシュジンを傷つける人間を殺しに出掛けた。
「次は、誰を殺そう。そうだ、ゴシュジンの親をころそう!」
「ゴシュジンの親は、ゴシュジンに強く当たって、最悪だったのはすごい、すっごくわかってるにゃ。でも、今はどこにいるんだろう?」
悩んでうずくまっていると、窓の外から声が聞こえた。
パンの声だ。
「モチ、ご主人ってやつの親は、今警察署にいるよ。案内しようか?」
「ありがとうにゃ!案内してほしいニャ!」
「共犯者が現れたのか…」
「神様、どう致しますか?両方とも処分しますか?
もう犯人は分かっておりますし…」
「いや、もう少し待つ。こんなやつに構っているより、悪魔への対抗を速球に考えなくてはいけないんだ。」
「分かりました。神様…」
そろそろこの日本では悪魔がせめてくる。災害として。生物、植物、自然、様々なものを破壊する。
だからそれを抑えるのが天使なのだが…
最近人間には
天使のイメージを下げられ続け、天使志望者は年々減っている。
知名度が増えるほど気分が悪くなるなんて、世界のサイクルはどこかおかしい。
「あぁ、本当に…そうだな。」
「人間は首をちょんぎれば簡単に死ぬ。苦しみを与えたいけど、すごいは、とっても優しいからのがしてあげるのにゃ!」
「今の自分を生きるという権限を、失うだけで、何も苦しいことなんてないもんね!」
モチとパンは笑顔でいっぱいになっていた。
「目の前で何故か人の首が吹っ飛んで、それにびっくりした人間の顔、何度見ても面白い!」
「わかるにゃ、わかるにゃ~!!」
ケラケラ笑う声はどんどん周りから恐れられていき、次の日にはその市に立ち寄る人は
ほとんどいなくなっていた。
「というか、もうこれで500人くらいは殺したかにゃ~?」
「天使を入れると…えっと~700人はいくね!」
きゃはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
さすがにこの会話を聞くと、天使たちも動揺してきていた。
「パンって元々こんなコだった?」
「モチって誰?って思ったら無理矢理天使になったコっぽいね。」
「モチの能力、多分洗脳だよ~!」
まぁ、色々な噂があがるようになっていただけではあるのだが、人間側はこうもいかなかったようで、
5日後あたりの、じたいは終息した日には沢山の花をかかえた人が行列に並んでいた。
「なんでみんな、悪いことをした人にカンシャをするの?ものをあげるの?
意味わかんない…皆他人を傷つけて色んなものを受け取ったくせに、なんでそれでも物をもらうにゃ?」
「ゴシュジンは違った、いつでもすごいを守ってくれた。すごいにいろんなものをくれた。だから今度はゴシュジンにすごいが物をあげるバンなの…」
初めて流す涙に困惑しながらも
モチは沢山の血と涙で
パンと一緒に、
大きな、大きな絵を書いた。
>>10私あんまり沢山の字を読むのが苦手で
小説は全く見てないんですよね…なのでその作品も聞いたことないです…病院ではうつ病の症状だと言われているので治ったら読んでみますね。
小説がかけるのは多分自分の気持ちに乗せて書いてるからなのでしょうかね…だから私全く上手ではありませんし皆さんの小説がお上手なので私も書き始めたので私自身は全く小説をかくのはうまくないです!
でも褒めてくれてありがとうございます!
|