ファンタジーで小説書いてみたぞっと
感想欲しいでっす。
プロローグその一:メデタシメデタシ
人々は、私のことを化け物と呼ぶ。
そう呼ばれ始めたのがいつか、また何故かは心当たりが多すぎてわからない。
ただ。
―――ふは、はは……貴様のような者が、人の世に戻れるわけがなかろう。
私の足元に転がる黒い人型。かつてあった強大な存在感は鳴りを潜め、力強く脈動していた心臓は、“なくなっている”。
―――人の身でありながら“魔王”たる我を殺し、あまつさえ“平和”だと?……ふん、笑わせるな。
もう息をしていない“ソレ”が今際の時に放った言葉は。
―――貴様に待つ未来は、“陶酔”と“拒絶”だ。
ある者はその権力か力か……あるいはその両方を求め、取り込もうとする。
またある者は、我を殺すに至ったその刃が己を向くことを恐れ、排除を望む。
やけに耳の奥にこびりついて。
―――我を前に団結した人間どもは、今度は貴様を中心にまた争い出す。
ここから帰ったとて、待つ者は大団円ではない。“平和”ではない。再びの“戦争”だ。
その中で貴様の在り方は……もはや“兵器”と変わらんよ。
これは、何かの呪いなのだろうか。
「……ひぐっ……ぅあ、ぁ゛ぁ……」
わけもわからず視界がぼやけ、いくら押し殺しても声が溢れる。
―――愚かな人間どもを救うために召喚された“英雄”が、巡り巡って誰かの命を奪う。
ふはは……なんたる皮肉か……なあ、“勇者”とやら?
「わた…しは…」
私はただ、助けたくて。
散ってゆく命を、少しでも多く繋ぎ止めたくて。
でも、その度に人々から向けられた言葉は。
『役立たず……お前がもっと早く来てさえいれば……』
『なんでお母さんは死んじゃったの?助けてくれるんじゃなかったの……?』
『人ひとり救えずして、何が“勇者”だよ、ふざけんな……っ』
いつも、私の無能を詰って。
『なんで、“笑ってる”んだ……?』
『ひっ!?こ、こっちに来るな!』
『悍ましい……“人を食う”など……』
私の異常を恐れて。そして、口を揃えて言うのだ。
『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物』『化け物―――
「ちが、う!私は、私は……っ」
頭が割れるように痛む。耳鳴りがする。
気持ち悪いものが込み上げてきて、思い切りぶち撒ける。“黒いモノ”が、あたりに飛び散った。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい―――
私を化け物と呼ぶ声が、恐怖に歪んだ顔達が、ノイズだらけの思考に割り込む。
ただの、幻覚。でも、過去の記憶が私を苛んで、体に力が入らない。
―――嗚呼。
「あ……はっ……は……」
……“役目”はもう終わった。であれば。
「……もう、いい、よね……?」
黒い人型に突き刺さっていた一本の剣。
血に濡れた、「聖剣」と呼ばれるそれを、希望の象徴たるそれを、震える手で握りしめて。
「ふッ……ぁ」
―――己の首に、押し当てた。
このサイトじゃルビとか傍点とか基本の表示じゃ見にくいと思うから基本使わないように気をつける
プロローグその二:パジャマパーティという名の地獄にて
「れ~い~、もうキツいって~……」
「そうは言っても冷蔵庫に入んないんだから頑張ってよ。私なんてケーキをホールで食べてるんだけど」
「私、ダイエット中だから……ね?」
「ぺったんな私への当てつけか。最悪倒れても口に捩じ込むから」
「鬼~」
どうしてこうなったんだろう。
私の前に座る二人のクラスメイト――|相澤百合《あいざわゆり》と|春野香織《はるのかおり》――に誘われて、パジャマパーティを始めたのが、数時間前のこと。
今日は私の十七歳の誕生日ということで家にお祝いに来てくれた二人とお喋りして、ゲームをして、持参したケーキや私の作った料理――私しか料理ができる人員がいなかったから主役がやることになった――を食べて。
その後は寝る……予定だったんだけど。
どういう訳か、学校では良くも悪くも“王子様”などと呼ばれている私の家に、お祝いの言葉とケーキやお菓子などを引っ提げた何人かの女子が押しかけてきた。
「これ、つまらないものですが」などと言って袋を押し付けては去っていく背中を見て、新手の嫌がらせじゃなかろうかと疑ったモノだ。
一般的な家庭に置いてある一般的な冷蔵庫にそう何個もホール状態のケーキが入りきるハズもなく。
そうして溢れたものが私の部屋の机……すら狭く床にまで及んでいる。
業務用スーパーのデカケーキ持ってきたの誰よ?
私はまだもう少しいけそうだけど……二人はもう気持ち悪そう。
時計を見れば、十二時を迎えようとしてる。元々は十一時には寝ようとしてたから……そろそろ潮時かな。
「仕方がない……“秘密兵器”を使おう」
「なに~、この状況を打開する策があるのかねてらえもん」
「そう―――“兄”という名の秘密兵器を」
これだけは、使いたくなかった……。
「れいちゃんのお兄さん?……あ、食べてもらうってこと?でも、この量は流石に……時間も遅いし……」
私の兄を舐めちゃいけないよ香織ちゃん。
「あの人はやばい。何がやばいって、まず寝てるところを見たことがない。大抵部屋にこもって徹夜ゲーム三昧。だからこんな時間でも普通に起きてる……ハズ。あと、ブラックホール並みに食べる。満腹になったところを見たことがない。ついこの間もラーメンを家族で食べに行ったら一人だけ大食いメニューの記録を塗り替えてた。ついでに絶対太らない」
「…………まさか、れいちゃんも結構食べるのに太らないのって……遺伝の勝利ってやつ……!?」
ツッコミどころそこじゃないと思う。
「でも、なんでそんな嫌そうな顔なのさ?れいちゃん顔可愛いし、お願いしたら受けてくれるって~」
何を根拠にそんな自信が湧いてきてるの?でも。
「違う……違うんだよ百合ちゃん……そこが問題なんだよ……」
―――私の兄は、シスコン、だと、思う……。
「私が何かお願いした日には見たことないくらいデレッデレの表情で『わかったよ仕方ないなぁ俺の可愛いマイシスターは』とか言ってくるんだよ……」
「「いいお兄ちゃんだね」」
真顔で言うんじゃない。
「はぁ……まあ、いっか。今回ばかりは我慢しよう。じゃあ諸々持っていくからベッド使ってていいよ。私は来客用の布団持ってくるから」
「来客用の布団を使う家主とはこれいかに……?」
「まあ、そういうところがれいちゃんっぽいよね~」
ドアを閉めて、兄の部屋に向かう。
重さで手に食い込むビニール袋にため息をつきながらも、私の顔は笑っていた。
―――“あの世界”から帰ってきて、十七年。
ごく普通の家に生まれて、ごく普通の人生を送っている。
“兵器”でも、“化け物”でもない、“人”としての生を。
私―――今世では、|寺坂玲《てらさかれい》という名の、よくいる一般人女子。
それが、己の命を捨てた後、どういう訳か再び拾ったステータスだ。
……もう、これ以上は何も望まないから。
だから、どうか。この幸せが、続くといいな……なんて。
ちなみに。
「わかったよ仕方ないなぁ俺の可愛いマイシスターは」
「………………」
やっば。ユーザ名間違えてた。
大戸奈夏→〇
大戸菜夏→×
まじで文才分けてほしい
おもしろいよ
sunrise
マイクラ二次頑張れ!君ならできる。
何かあれば相談乗るよ。
一見さん
ありがとう!嬉しい(笑)
sunrise
マイクラ二次頑張れ!君ならできる。
何かあれば相談乗るよ。
一見さん
ありがとう!嬉しい(笑)