百合

チャットファンさん  2026-07-04 18:37:24  通報
黒歴史になるかもしれないけど書いちゃった
    • 1 チャットファンさん   [2026-07-04 18:38:17]  通報

    参考書を何度解いても、安心できない。

    「なんでそんな頭いいの?」

    謙遜するのが面倒なほど聞かれた質問だ。あなたより勉強しているから。

    曲がりくねった私にため息が出る。

    気付けば時計は7時を指していた。窓の外はうっすらと橙色に染まる。



    野球部、サッカー部、テニス部.....

    打ったり、走ったり、蹴ったり。



    グラウンドを横目に見つつ、真っすぐ帰った。

    ああ、通話だ!

    友人である他校の彼女と約束をしていた。



    「もしもし?」



    「もしもしー」

    お互い、時間にあまりルーズでない。



    「今日さあ、蝉の声聞こえたよね!」

    「そうなんだ」



    「鳴いてた鳴いてた」

    蝉なんて意識していなかった。へばりつく汗に毎日気を取られている。



    「夏休みさ、一日だけ遊びに行かない?」



    「えぇ?」



    「どうせ陽菜さん休む日、つくり出せるでしょ」

    カレンダーはみっちり書かれている。



    「いいよ」



    「やった。お祭り行こうよ」



    「佐野ちゃん、人混み嫌いじゃないの」

    いつかの夜に聞いた気がする。



    「嫌いだけど、なんかさ」



    「思い出作り的なこと?」



    「うん。楽しみだなあ」



    点数の話なんて一度もせずに、1時間の通話は終わった。

    カレンダーを見たのに。

    「もう」



    ーーーーーーーーー第一話



    『どう?』



    ピースをして浴衣を着ている彼女からのメッセージ。



    テストも近いのに、頭が良いはずの彼女は何をしているのだろうか。

    「勉強は」



    送って返信が来るまで少しの時間。



    やってしまった、と思った。

    さっきまで何時間もやっていたかもしれないのに。

    あと少しの夏なのに。

    この人は楽しそうにしているのに。



    焦った。



    『かわいい?』



    力が抜けた。シャーペンがするりと落ちた。



    『いいじゃん』



    『陽菜さんも浴衣着てくる?』



    『家にあればね』



    ガッツポーズをしているペンギンのスタンプ。

    会話はスタンプで終わった。



    塩焼きそばを食べて、午後は気分転換に図書館で勉強しようか、と思う。

    でも、暑い外に出たくない。



    スマホでも見よう。

    好きな物とか、お気に入りの人とか、いない。



    英単語がランダムに出てくるアプリが大好きだ。



    エアコンは25度。思い切り21度にでもしてやろうと思ったりする。

    スマホはすぐに閉じ、ソファから立ち上がってタンスに手をかけた。



    お花柄のスカート、破れた掃除用靴下。まだ使えそうなTシャツ。





    「あった....」



    くすんだ青色の浴衣。

    結構かわいい。



    半そでにショートパンツを着ている私、かわいいはずの佐野ちゃん。

    青色の浴衣を着ている私、かわいいはずの佐野ちゃん。



    浴衣を着よう。



    自分のお腹に手を当てる。

    入るだろうか。



    大きな不安を抱えて、蝉の声は大きくなっていく



    ーーーーーーーー第二話



    陽菜さんが来たってこと、気付いている。でも、目を合わせて、陽菜さんが私の元へ来るまでの間、何をしたらいいんだろう。

    こんなこと、陽菜さんはいちいち気にしないだろうな。

    目を合わせて笑って、手を振って。



    画面越しなら饒舌に話せるのに。周りが囃し立てるだけの、ただの、女。



    「佐野ちゃん」

    「やっほー」



    うーん。真面目な人の浴衣はかわいい。

    髪の毛も、いつもは気を遣ったりしないのにね....

    なんて、おじさんのような感想が溢れそうになる。



    「かわいいね」



    「、ほんとに?ありがとう」

    にへっと笑っていう陽菜さん。



    「佐野ちゃんも、すごいかわいいと思う」



    「嬉しい。着付け時間かかったよ。」



    「私もー」



    「じゃあ、周る?」



    焼きそば、かき氷、わたあめ、ポテト、ヨーヨー釣り。

    汚い食べ方して、引かれたらいやだなあ。



    「佐野ちゃんは何が食べたい?」



    「え、んー.....」

    安定を取るなら、かき氷、ポテトあたりだろうか。

    かき氷なら舌をべーっとする会話だけが出来る。



    「かき氷」



    「何味?」



    「パイナップル」



    「あるかな」



    「パイナップルが良いーー」



    「まあ、でもかき氷のシロップは味結局同じじゃん」





    悩んで結局ブルーハワイにしてたくせに。

    いちご無くなってたくせに。



    氷の山を見るふりして、左に目を寄せる。



    いっぱいスプーンに乗せて、落ちて、わっ。



    「ふふ」



    「笑うとこじゃないから」



    「ごめんって」



    陽菜さんは、おっちょこちょいだ。

    妹の水筒を持ってきたり、冬に長袖を忘れたとか。



    ジャージを貸したり、私の水筒をあげたり....授業中にした妄想。



    冷静になると、気持ち悪い。



    「あっ...!」



    陽菜さんの顔を見ていると、光った。



    「花火.....」



    見えるよ。あなたの口元の黒子まで。



    「綺麗...」



    「青色だ」



    「大きい!」



    一発上がったらいちいち反応する。



    以外と子供らしい体つきも、かき氷で濡れた唇も、かわいいゴムで結ばれた、美しい髪も





    空を見ている、目も。





    それで、









    手を、重ねていた。



    ーーーーーーーーー第三話

    • 2 名無しさん   [2026-07-05 00:29:36]  通報

    9割読まなかったが結局なにが言いたい?

    • 3 めこ(sub) ID:fb92d561e   [2026-07-05 00:42:12]  通報

    チャチャで百合が見れるなんて思わなかった
    ありがとう

    • 4 めこ(sub) ID:fb92d561e   [2026-07-05 00:43:37]  通報

    あと >>2 10割読んでから言ってくれ

    • 5 通りすがりさん   [2026-07-05 01:13:00]  通報

    読んではみたけど、まあ、、うん、、、好きにやったらいいと思います、、、、、はい、、否定はできませんししません、、、

    • 6 匿名さん   [2026-07-05 01:17:44]  通報

    めっちゃくちゃいい……
    花火のシーンとか情景がリアルに浮かんできてすごくエモかった
    ありがとうございます

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