一話のせてみたら評判が良かったので調子乗って続き書いちゃいました笑 「あの夏、忘れたかった」第二夏

綺羅莉  2026-08-18 12:58:37  通報
第二夏 誰にも言えない

「あの、俺の彼女に何か用ですか?」

――え?

彼女。

誰の?

「……え?」

思わず聞き返した。

伊澄くんの、彼女。

それって――

「夏樹……?」

頭の中が真っ白になった。

なんで?

なんで??

なんで!!!

昨日まで、そんな話一言も聞いてない。

それに――

夏樹は、あの夏の男の子が好きだったんじゃなかったの?

ずっと探してたじゃん。

ずっと、会いたいって言ってたじゃん。

なのに。

なんで、伊澄くん……?

胸の奥が、ぎゅっと締めつけられる。

……私の方が

声には出さなかった。

私の方が、ずっと――

「…………」

ぽたっ。

頬から何かが落ちた。

あ。

泣いてる。

「ははっ……私、醜いなぁ」

誰もいないところで、自分に笑いかける。

夏樹はいつもそう。

私から何もかも奪っていく。

可愛くて。

明るくて。

誰とでも仲良くなれて。

私が欲しいものを、いつだって簡単に手に入れてしまう。

でも――

違う。

夏樹は、私から奪ってるんじゃない。

私が努力してないだけ。

私が、上手くできないだけ。

そうだよ。

何、夏樹のせいにしてるの?

夏樹は悪くない。

私の、大事な友達。

……だよね?

「――あっ! ふみちゃーん!!」

「お前、朝から声デケェなぁ……」

びくっ。

振り返ると、夏樹と伊澄くんがいた。

「…………」

どうしよう。

昨日ちょっと泣いちゃったけど。

目、腫れてないかな。

というか待って。

今日、ヘアアレンジちゃんとできてたっけ?

前髪変じゃない?

手汗……やばくない?

いやいやいや。

何を気にしてるの、私。

伊澄くんは夏樹の彼氏。

私には関係ない。

関係ない、関係ない。

「なぁ?」

「ん?」

「この学校で一番ドジなのって、夏樹だよなぁ。ふみ」

「えっ、あ、うん」

「「!?」」

「えっ!? ふみ!?」

「お、お前、ふみにも捨てられたのかよ」

「はぁー!? ふみちゃんはそんなことしないしー! ねぇ、ふみちゃん!」

「え、うん。しないしない」

「……ふみ、今日なんか変じゃね?」

「えっ」

伊澄くんが、私の顔を覗き込んだ。

近い。

「具合悪い?」

「…………」

心臓が跳ねた。

――心配、してくれてる。

それだけなのに。

嬉しい。

……嬉しいって、思っちゃった。

「…………っ」

ダメ。

何考えてるの。

人の彼氏に。

「だ、大丈夫! 大丈夫だから! ちょっとぼーっとしてただけ!」

慌てて笑う。

「そっか?」

「う、うん!」

「ならいいけど」

伊澄くんは、それ以上何も言わなかった。

……よかった。

ほっとしたはずなのに。

胸の奥が、少しだけ痛い。

私は、何を期待してるんだろう。

夏樹の彼氏なのに。

――まるで私のことを心配してくれたみたいで。

「…………」

やめよう。

こんなの。

私は夏樹の友達。

夏樹が幸せなら、それでいい。

……それで、いいはずなのに。

「ふみちゃん?」

「……なに?」

「今日、一緒に帰ろ!」

「…………え?」

「伊澄も一緒だけど!」

「…………」

また、胸が痛くなった。

どうして。

どうして私は――

夏樹の隣にいる伊澄くんを、こんなに見てしまうんだろう。



長い時間見ていただきありがとうございました!急いで第二夏を書きましたので、一よりは少し文章が少なめとなっています。すみません。今回のお話は、「ふみ」サイドのお話になっています。次のお話もお楽しみに!
    • 1 匿名さん   [2026-08-18 13:19:06]  通報

    調子のんな

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