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## ―鉛筆・ボールペン・マーカーの消え方を比べる―
### 1.研究のきっかけ
私は普段、学校で鉛筆やシャープペンシルを使っている。文字を書き間違えたときには消しゴムを使うが、鉛筆で書いた文字はきれいに消えるのに、ボールペンやマーカーで書いた文字は消しゴムでこすってもなかなか消えない。
普段から当たり前のように使っている消しゴムだが、よく考えてみると、なぜ鉛筆の文字だけが消えるのかは不思議である。
そこで私は、「鉛筆の文字はなぜ消しゴムで消えるのか」という疑問を持った。また、鉛筆だけではなく、ボールペンやマーカーで書いた文字を消しゴムでこすったらどうなるのかも気になった。
そこで、鉛筆、ボールペン、マーカーの三種類を紙に書き、消しゴムでこすって、それぞれの消え方を観察することにした。
### 2.目的
この研究の目的は、鉛筆、ボールペン、マーカーで書いた文字を消しゴムでこすったとき、それぞれどのように変化するのかを観察することである。
そして、鉛筆の文字が消しゴムで消える理由と、ボールペンやマーカーの文字が簡単には消えない理由について考える。
### 3.予想
実験をする前に、それぞれの消え方を予想した。
まず鉛筆は、消しゴムでこすると文字がかなり薄くなり、最終的にはほとんど見えなくなると思う。
ボールペンは、消しゴムでこすっても少し薄くなる程度で、完全には消えないと思う。
マーカーは、インクが紙にしみ込んでいるため、消しゴムでこすってもほとんど消えないと思う。また、強くこすると文字が消えるというより、紙そのものが傷んだり、表面が変化したりするのではないかと予想した。
### 4.必要なもの
今回の実験では、次のものを用意した。
・コピー用紙
・鉛筆
・ボールペン
・マーカー
・消しゴム
できるだけ条件をそろえるため、同じ種類の紙を使うことにした。
### 5.実験方法
まず、用意した紙に鉛筆、ボールペン、マーカーでそれぞれ文字を書く。
三種類の文字が分かりやすいように、同じような大きさの文字を書く。
次に、それぞれの文字を消しゴムでこする。
消しゴムでこするときには、紙を破らないように注意しながら、文字がどのように変化するかを観察する。
特に、文字が薄くなるか、ほとんど変化しないか、紙の表面がどうなるか、消しゴムのかすがどのようになるかに注目する。
また、鉛筆で書いた部分を消したときと、ボールペンやマーカーで書いた部分を消したときの違いも比較する。
### 6.結果
実験を行ったところ、三種類で大きな違いが見られた。
まず、鉛筆で書いた文字は、消しゴムでこするとすぐに薄くなっていった。さらにこすると、最初に書いた文字がほとんど見えなくなった。
消しゴムのかすを見ると、鉛筆でこすった部分では黒っぽいかすが見られた。紙に書かれていた黒いものが消しゴムに付いたり、消しゴムのかすと一緒に取れたりしたためだと考えた。
次に、ボールペンで書いた文字をこすってみた。
ボールペンの文字は、鉛筆のようには消えなかった。消しゴムで何度もこすっても、文字が残っていた。ただし、こすることで少し薄く見える部分もあった。
強くこすった部分では、インクが完全に消えるというより、紙の表面がこすれているように見えた。
最後に、マーカーで書いた文字を消しゴムでこすった。
マーカーの文字は、鉛筆とは違ってほとんど消えなかった。消しゴムでこすっても、色が紙に残っていた。
さらに強くこすると、マーカーの色が少し薄くなったように見える部分もあったが、鉛筆のようにきれいに消えることはなかった。
また、強くこすりすぎると紙の表面が傷んだり、毛羽立ったりした。
このことから、三種類の中では鉛筆が最も消しゴムで消えやすく、ボールペンとマーカーは消えにくいことが分かった。
### 7.考察
なぜこのような違いが出たのかを考えた。
まず、鉛筆の芯には黒鉛などが含まれている。鉛筆で紙に文字を書くと、芯に含まれている黒鉛が紙の表面に付着する。
その状態で消しゴムをこすると、消しゴムと紙の間に摩擦が起こる。そして、紙の表面に付いていた黒鉛が消しゴムに取り込まれたり、紙から離れたりする。
そのため、鉛筆の文字は消えていくと考えられる。
実際に、鉛筆の文字を消した後の消しゴムのかすが黒っぽくなっていた。このことも、紙についていた黒鉛が消しゴムによって取り除かれたことと関係していると考えられる。
一方、ボールペンはインクを使って文字を書く。インクは鉛筆の黒鉛のように、紙の表面にただ付いているだけではない。そのため、普通の消しゴムでこすっただけでは簡単に取り除くことができない。
マーカーも同じように、インクを使って紙に色を付ける。そのインクが紙の繊維の中に入り込むため、消しゴムで表面をこすっても、鉛筆のように簡単には消えないと考えられる。
つまり、鉛筆とボールペン、マーカーでは、紙に色や文字を付ける仕組みが違う。その違いが、消しゴムで消したときの結果にも表れたのだと思う。
また、ボールペンやマーカーを強くこすったときに紙が傷んだことから、消しゴムで「文字を消す」ことと「紙を削る」ことは違うと考えられる。
消しゴムで強くこすれば、どんな文字でも消えるわけではない。紙を傷めるほどこすっても、インクそのものが完全になくなるとは限らない。
このことから、消しゴムは文字そのものを魔法のように消しているのではなく、紙の表面に付いているものを取り除くことで、文字を見えなくしているのだと分かった。
### 8.さらに分かったこと
今回の実験をして、私は「消える」ということにもいろいろな意味があると分かった。
鉛筆の場合は、文字を作っている黒鉛を紙から取り除くことで、文字が見えなくなる。
しかし、ボールペンやマーカーの場合は、インクが紙に付いているため、消しゴムでこするだけでは簡単に取り除けない。
そのため、同じ「紙に文字を書く」という行動でも、使う道具によって紙の状態や文字の残り方が違う。
普段は鉛筆で書いた文字を消すときに、消しゴムが黒くなることを特に気にしていなかった。しかし今回の実験では、その黒いかすにも意味があることに気付いた。
消しゴムのかすをよく観察すると、ただのゴミではなく、消した文字の一部が含まれていると考えられる。
### 9.まとめ
今回の研究では、鉛筆、ボールペン、マーカーで書いた文字を消しゴムでこすり、それぞれの消え方を比べた。
結果として、鉛筆の文字は消しゴムでよく消えた。一方、ボールペンとマーカーの文字は簡単には消えなかった。
鉛筆の文字が消えるのは、紙の表面に付いた黒鉛などが、消しゴムとの摩擦によって取り除かれるためだと考えられる。
ボールペンやマーカーはインクを使っており、インクが紙の繊維に入り込むため、普通の消しゴムでは簡単に取り除くことができない。
今回の研究をする前は、消しゴムは単純に「文字を消すための道具」だと思っていた。しかし、実際に比べてみると、文字を書く道具によって消え方が違い、その違いには紙とインクの関係が関わっていることが分かった。
普段何気なく使っている鉛筆や消しゴムでも、「なぜこうなるのだろう」と疑問を持って観察すると、身近なところに科学があることに気付くことができた。
今回の研究をきっかけに、これからも普段使っている道具について、「当たり前」と思わずに、その仕組みを考えてみたい。
