「いつ、そんなこと言った?」 「見てたら分かるよ。違ってるの?」 精市は更に頬を赤く染めた。 耳まで真っ赤。 「違わないけど」 「でしょ?」 精市の機嫌の悪そうな声と それと裏腹な頬に 思わず口元が緩んだ。 「好きだよ精市」 「俺は大好きだよ」 ズルいよ精市。 いつもはそんなこと言わないクセに 急に言うんだから。