鏡音モナ 2022-05-23 20:46:17 |
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第三章 転校
リンちゃんとレン君の家に来てからかれこれ三週間ほど経った。私の母が殺されたことはニュースに取り上げられ、学校でもその話が広まっていった。みんなは「大丈夫?」という感じで心配してくれたけど中には「気持ち悪い」と言ってくる子もいた。
ある日は机の中に「そんなにお母さんに会いたいなら逝けば?w」などの心無い言葉が書かれた紙を入れられる事もあった。他にも色々あって、その事を二人に相談することにした。
「……そっか…大変だったね…」
そして私は二人が通っている中学校に転入する事になった
……で今私は転校先の学校に向かっている。前通ってた中学校よりも建物が大きくて生徒は全員オシャレな制服を着ている。そうこうしているうちにクラスの目の前まで来ていた
「さ。入って」
担任の先生がドアの向こうにいる私に話しかける
「おはようございます…」
たどたどしくあいさつをして教室に入った。当たり前だが教室にいる人は全員知らない人ばかりだった
「この学校に転入する事になりました。夜音モナです。よろしくお願いします」
私が軽く自己紹介をすませると事情を知っている先生が続けた
「みんなも何回かテレビで見ていると思うけれど、モナさんはあの事件でお亡くなりになられた方の娘さんです。モナさんの事を異物扱いしたりはしないように」
クラスのみんなは驚いたような顔をしたけれど、朝の会が終わった後には何も気にせず私に話しかけてくれた。
そしてその日は何事もなく終わった。帰りにリンちゃんとレン君と私の三人で歩いていると隣の家に髪の長いツインテールの女子高生が入っていくのが見えた。あの子はもしかして……
「ねぇ…もしかしてあの子って…ミクちゃん…?」
ちょうど右側にいたレン君の服の袖をつまんで問いかけた。
「え?ミクの事も知ってるんだ」
「知ってるというか…メンバー全員知ってるんだけどね」
私が答えると二人は少し気まずそうな表情になった。それとどこか少し申し訳なさそうな…
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