鏡音モナ 2022-05-23 20:46:17 |
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第四章 秘密
そしてさらに二人の家に来てから一ヶ月ほど経った。さすがに二人に負担をかけてばかりという訳にはいかないので週に何回か私が家事を担当する日を作ることにした。
こうやって本格的に料理を作ったり、家事をこなしたりするのは初めてなのでパソコンやタブレットで動画やサイトを見ながら料理と家事を両立させていくことにした。
どのようにしていくのかの計画を立てていく中で一つ気になっている事があった。それは二人が何かを隠している感じがするということだ。リンちゃんに聞いてもレン君に聞いても二人ともごまかすような返答しかしてくれない。
「はぁ~…絶対何か隠してると思うんだけどなぁ…」
そうやって考え事をしている間に卵焼きが少し焦げている事に気付いた。
「あっ!!いけないいけない…集中しないと……」
でもこうやって料理や家事などでミスをしても二人はニコニコ笑って「大丈夫だよ」と言ってくれる。
なんでだろう…こんなに優しいのに不信感が芽生えてくる。そんなことを考えながら卵焼きと他の料理を皿に盛り付け、いつものように二人を呼ぶ。特に卵焼きが焦げていることも気にせずに「美味しい」と言ってくれた。三人で学校であった事とかを話していても、やはり二人が何かを隠しているのかが気になって仕方がなかった。
「えっと…前から思ってたんだけど…二人とも…何か隠してない?」
「え…?別に…」
「別に何も隠してないよ~それよりモナの話もっと聞きたいな~ね?レン」
「あはは…リンの言う通り…俺もモナの話聞きたいな」
明らかに不自然すぎる話の反らし方をされたので余計不信感が増した。でも……いつか分かる日が来るのかな…そう思いながら二人に質問をした。
「えっと…少しこの卵焼き焦げちゃったけど…」
「え?すごく美味しいと思うけど…」
「考え事でもしてたの?学校で何かあったならいつでも相談にのるよ?」
ん…………?リンちゃんが言っていることに違和感を感じた。
どうして私が卵焼きを焦がした原因を知ってるんだろう………いや監視なんてされてるはずないよね……?
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