鏡音モナ 2022-05-23 20:46:17 |
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最終章 真実
そしてまたまた一ヶ月経って季節は春に近づいていった。季節が変わっても二人が何かを隠していることは変わらなかった。一度だけしつこく問い詰めた事があったが、二人はどうしても私に話したくない様子だった。
何か悪い事をしてしまったのか……と考えたこともあったが二人は可愛さと優しさを兼ね備えた素晴らしい歌い手だ。絶対に悪い事をするはずがないとずっと信じている。
そして今は春休み。三人で過ごす時間が多いので三人でゲームをしたり買い物に行ったり…とても楽しかった。最近は新学期に向けて準備を進めている。でも楽しい春休みもあっという間に終わる。明日は学校なので新学期に必要なものをカバンに入れて早く寝ることにした
「おやすみ~」
二人にそう伝えて自分の部屋に入りベッドに潜り込んで目を閉じ眠りに落ちた。
トン…トン…トン…トン…
廊下から二人分の足音が聞こえて目が覚めた。時計を見ると時刻は午前一時を指している。また目を閉じて眠ろうとした。
……するとそれと同時に部屋のドアが開いた。
「……もう黙っててもしょうがないよな」
「モナはああ見えて勘が良いしね…」
リンちゃんとレン君の話し声が聞こえる……何やら不穏な空気が漂ってくる……二人に見えないようにベッドにもぐり、布団のすき間から様子を見ることにした……すると二人は鋭いナイフと薬品を取り出した
それを見た瞬間、寒気を感じた
一体自分は何をされるのだろう……しかも何より恐ろしかったのが薬品のにおい…あのときのにおいにとてもよく似ていた。
「ごめんね…モナ……」
二人同時に呟いているのが聞こえた…その瞬間身体全体が激痛に襲われた
「うっ……ぐはっ…二人……とも……どう………して…?」
途切れ途切れで二人に問いかけた…するとリンちゃんとレン君はありえない事を言った
「実は…モナの親さんを殺したのは…私達なんだよね…」
「今まで隠しててごめん……」
「………!?」
私はおどろきのあまり言葉を失った。何年も前から応援していた推しが母さんを殺した……犯人……?
そんな私にレン君はこう言った
「モナ…来世は結婚しようね……」
その言葉を聞いたのを最後に…私は死んだ……
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