鏡音モナ 2022-05-23 20:46:17 |
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第七章「悪夢」
門番の人に言われた通り一週間くらいの間はレン君の部屋で過ごした。……週に何回か甘い夜を過ごしたけどね……そして私の部屋が完成した。その部屋はすごく綺麗に掃除されていて一人で寝るのには少し大きいベッドがあって、クローゼットもあったし机と椅子もあった。生活するのに必要な物も全て揃っていたので結婚する前母が言ったような『不自由ない生活』ができた。
……でも最近毎晩悪い夢を見ることがある
「あ!!私450点!!」
「私も400点以上取れた!!うれし~」
目の前で友人二人が期末テストの結果を見せ合って喜んでいる。自分の結果は………とてもひどすぎる。今すぐ破り捨てたい気分だ
「ねぇねぇ夜音さんは何点だったの?」
友人二人のうち一人が私にテストの結果を聞いてきた
「私………私…………は…………」
手からにじみ出る汗で結果が書かれた紙が濡れるのが分かった。強く握りしめているからか紙がグシャッと音を立てる
「……………320点」
「「あ………」」
二人が同時に静かになるのが分かった。
「で………でもさまた次の期末テストとか単元テストとかで返せばいいし……」
「そうだよ……!!一緒にがんばろ?ね?」
気を遣ってくれているのか分からないけれど全力でフォローされているのを感じた
「はっ……!!」
急に目が覚めて声を出した
「また……昔の夢……」
昔の夢とはいっても昔経験した辛い事を思い出させるようなものばかりだ。気分を戻そうと思い、朝食を食べに一階に向かった。
「おはよう………」
ため息をつきながら挨拶をして席につくと向かい側に座っていたミクが心配そうな顔をした。
「モナ………顔色悪いよ?何かあったの?」
「ちょっと悪い夢を見ちゃって……」
「そっか……無理しないでね?」
「うん……ありがとうミク」
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