ぽぷ 2025-06-29 11:46:43 |
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一番星がにじむ夕暮れ
君と並んで座った縁側
パチリと小さな音だけが
沈黙の間をつないでた
火玉はゆれて 君の横顔
なにも言えずに ただ見てた
「またね」って言えたなら
少しは変われたかな
線香花火 落ちた瞬間
心の糸も切れたみたいで
君の名前 呼びかけても
夜風がそっと消していった
好きだと 君が言う前に
気づいてたのに 見ないふりをした
優しさじゃなくて ただの臆病で
君を 傷つけてしまった
本当は 君を抱きしめたくて
でも 踏み出せなくて
自分ばかり守ってたんだ
バカだよな 僕
語り合った僕らの小さな夢は、
線香花火の残り火と共に儚く消えた
浴衣の袖がふれた瞬間
鼓動だけ 覚えている
写真ももうないけれど
あの光だけは残ってる
「またね」って言えずに
心にしまったまま
線香花火 消えたあとに
ぽろりと涙こぼれた夜
忘れようとするたびに
胸が締め付けられる
好きだと 君が言う前に
気づいてたのに 知らないフリして
どこか寂しげな その横顔に
勇気がほしかった 僕の罪
本当は、君を抱きしめたくて
君のその笑顔 嘘に変えて
僕は 何を守ったんだろう
バカだよな 僕
時間を戻せるなら
あの日の君に 伝えたい
「好きだよ」と ただその一言を
言えなかった僕に さよならを
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