@悠斗 2025-09-13 20:17:30 |
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真っ暗な闇の中に明るい花が咲いた。
黄、青、緑、次々と咲いていく。
中学校生活最後の花火大会、君と行けてよかったな。
花火はすごく綺麗。でもね、私は花火より君の横顔のほうが綺麗だと思う。
それは私が君のことが好きだから。
午後7時半。いつもは静かな場所。でも今日は待ちに待った花火大会。かき氷、りんごあめ、焼きそばにたこ焼きまで、たくさんの屋台が並んでいる。「何かおなか減ってきたなぁ~。」私は呟く。「はぁ!?ついさっきりんご飴食べただろ。」隣から返事が返ってきた。あ、自己紹介遅れました。私、月城りり。明るいことだけが取り柄の、星ノ宮学園中等部の2年生だよっ!一緒に花火大会を回っているのは、幼馴染のあいつ、日比谷涼だ。家も隣同士で小さい頃から仲が良いんだ。涼は中学生になってから、急にモテ始めた。ライバルが多すぎて大変。え?何でライバルが多いかって?それは…その…実は私涼の事が好きなんだ。この気持ちに気が付いたのは、ついここ一週間くらい。何か涼が他の女子と仲良く話していると、嫉妬しちゃう事が多い。目が合うだけで心臓ドキドキやばいし。お姉ちゃんにこの気持ちは恋っていうことを教えてもらった。すると当然私のお腹が悲鳴を上げた。「グゥー。」恥ずかしくて自然と、バレないように下を向いてしまった。「バレバレなんだよ。」いやあああああ。ナンカイイマシタカ?「しょーがねぇーな。何か買いに行くか。」と涼。私はあわてて涼のあとをついていったのだ。
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