破綻した日本語で語る黒歴史

とても空気が凍てついていて、思わず体中が総毛立つような日、年端のいかぬ幼子共が学びやから締め出され、挙げ句寒空の下、温度管理された監獄に閉じ込められるを良しとするような時期の話。
私は私の親の親の、といった形で連綿と続く家系を少々遡ったところへ、私の属する系譜の者共が概して遠出した。その日は特に空気が固く大理石よりも冷たかった。東から西へと続く太陽がとうとう山の稜線に沈んだ頃合い、私はその意識を太陽が如く心の稜線に沈めた。その時見た幻想は、おそらく普段排泄物を投げ入れる蛮行を良しとするいわゆる厠が出てきたところで、太陽とともに意識が昇った。そして立ち上がると、なにやら臍の下、膀胱のあたりが悶々としてどうにも落ち着かない。しかも、その混濁は極地へと達しようとしているではないか。私は大いに汗を出し、体を震わせ、背筋を折り曲げ、膝を交差し、太ももをこすりつけ、一心不乱に悪夢を押し留めた。しかしそれも、限界を迎えた。無情にも流れゆくそれは、ふかふかの布団の上にて行われた。人はそれを寝小便あるいは夜尿症といった。しかし私は粗相と言いはった。いらんプライドを持ったものだ。もはやこの話こそが遺尿である。

めんどかったら読まなくてもいいですよ。その瞬間、私の黒歴史の封印は完了されるので。逆に理解されたら困る。みんなで困り合いましょうね