櫻ヶ谷 2012-04-30 10:04:13 |
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「ゴメンね……さよなら」
突然に告げられる別れの言葉
俺の頭は真っ白になる
「え…今、何て………?」
受け止められずに聞き返した
「…っ、ゴメン、ゴメンね…さよなら」
聞き返した俺に君は
同じ言葉を繰り返したね
「…どうして?」
思わず問う
「……ぇ?」
「急に、どうしてさよならなんて言うの?」
そう問えば、君は目を見開いた
まるで、そんな問いは考えてなかったみたいに
「…そ、それは……」
言い淀んだ君に俺は
問いを重ねる
「俺のこと嫌いになった?」
「俺より好きな人出来たの?」
問う度に君の顔が歪む
泣きそうに
「……違う………」
「ん…?」
「っ、嫌いになんかならない!…」
…なら、どうしてさよならなの?
俺のこと嫌いじゃないならどうして?
そんな思いが堂々巡りして
「じゃあ、俺のことは嫌いになってないけど、俺より好きな人が出来た?」
君を困らせる
そんな問いをした
目の前には、認めたくない現実
私を残して、旅立った貴方
どうして置いていったの?
私も一緒にいきたかった
ずっと一緒だと、約束したじゃん
優しい笑みを浮かべる貴方は、
前と変わらないね
目をつむり、寝ているようだ。
だけど、いつも暖めて
くれた大きな手は、
とても冷たい。
いかないで、私を置いていかないで
どんなに泣き叫んでも、
貴方は戻ってこない。
(これが現実……。)
(夢であってほしいよ…。)
end
その問いに君は
「……っ、ゴメン、ごめんなさい
もう、駄目なの。もう、戻れないの。
さよなら…」
そう言って
君は去って行く
告げられた言葉は俺には
あまりにも重くて
意味をつかむことを
身体が拒んで
追いかけることも出来ずに
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