小説書くのが好きな人&小説書いてみたい人集合!!

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pelidot 2013-05-18 16:53:19
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将来小説家を目指しているpelidotです♪
他にも小説を書くのが好きな人、書いてみたい人は一緒に書いてみようよ♪
書きたい人は、一旦ここに書き込みしてから、夜の8時にまたもう一回接続してね♪

  • No.78 by pelidot  2013-06-16 15:48:24

LOST-WAGE―あの日の空へ―

OPENING
――――何でよ。
鹿谷月涅は、道路の舗装タイルの数を数えながら呟いた。
耳には、クラスメイトたちの悪口が焼き付いている。
元々の原因は、担任の女性教師が、月涅に届け物を頼んだ事だ。
――鹿谷さん、高端君に手紙、届けてくれない?
高端――――高端聖軌。
月涅の幼馴染だ。
はっきり言って不良。2ヶ月前、暴力事件を起こして退学になった。
そこまでは良かった。しかし、クラスメイトの1人が、眉を潜めて言った。
――鹿谷さん、そんな人と友達なの?
――た、ただマンションが同じだけよ。
言い訳じみた弁解をする月涅に、担任が追い討ちをかけた。
――鹿谷さんと高端君、幼馴染なのよね?
そこから先は、思い出したくない。


ピンポンと、軽いチャイムの音。
押してから3分くらいは出てこないのは、御約束である。
月涅は、壁に凭れると、深く溜め息をついた。
そして、目を閉じる。
――疲れた。
そのまま、その場に座り込みそうになった時――――
「入らねぇんなら帰れ。閉めるぞ」
隣りから、だるそうな声が聞こえた。
「あー入る入る。入るからちょっと待って」
ドアの内側に足を突っ掛けて、そのまま中に入る月涅。
この部屋の主――聖軌は、それを不機嫌そうに見ていたが、何も言わずに月涅を中に入れた。
「今日は何の用だ」
「用がなきゃ来ちゃ駄目?」
月涅は、首を傾げて訊いた。――あの手紙を渡す気など、さらさらない。
「学校は」
台所のシンクでコップに水を汲み、一息で全て空けてから、聖軌が訊く。
「抜け出してきた」
「学級委員長のクセにか?」
「悪口言われたから」
「お前がこんなとこ来るのがいけないんだろうがよ」
使い終わったコップを、シンクの中に放り込む聖軌。
「ねぇ、どっか行こうよ。私が奢るから」
ケッ、と、聖軌が舌を鳴らした。
その背中に向かって、心の中で呼び掛ける。
――聖軌、分かんないの?
  私、あんたのこと嫌いじゃないよ。
  いいとこだっていっぱいあるって知ってるんだよ。
しかし、幼馴染の背中は、何も応えてくれなかった。

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