鏡音モナ 2022-06-14 19:08:20 |
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続編
「うう……どうしてこんなことに……俺がもう少し早く気付いてあげることが出来たらこんなことには……」
レン君は机に突っ伏したまま呟いた。
「レン君のせいじゃないよ。」
私はレン君の肩をポンと叩いてそう言って、自分の部屋に戻った
「はぁ………」
「モナ。ちょっといい?」
部屋のドアが開いた。そこにはレン君が立っていた。
「どうしたの…?」
「あの……モナは産みたいの?産みたくないの?」
「…………………産みたい…」
何も考えずにレン君の質問に答えた。
「え……?」
「この子に罪はないから」
「………そうだね…」
私が思ったことを全て正直に話すと、レン君は考えが変わったのか少し表情を変えた
そして数ヵ月後…娘が産まれた
でも…その子は生まれてすぐ急激な成長をした。産まれてすぐの時はまだ赤ん坊だったのに、髪が伸び、体が大きくなり、脳も13歳の女の子くらいに発達し、顔つきも変わった
「「え………………?」」
その場にいた私とレン君は衝撃のあまり言葉を失った
その子は髪の毛がこげ茶と紫色のグラデーションになっていて、目は黄色だ。しかも背が高い類くんに似たのか身長は170㎝ほどだった
「…………初めまして」
すぐに言葉を発した。声も類くんの声を高くしたような感じだった。
「…………はぁ」
近くにあった全身鏡を見て娘はため息をついた。
「えーっと……それは」
「いいえ結構です。大体事情は分かっています」
「………そうなの…?」
「私はレンさんとモナさんの娘ではなく、類さんとモナさんの娘………」
なぜか自分と血が繋がっている人物のことも全て把握していた。
「本当の父親に会いたい気もしますが、会ったらヤバイと思うのでやめておきます」
「えーっと……その………出来れば俺とモナの事はお父さんとかお母さんって呼んでほしいな……」
レン君が娘に対してそう言うと、娘はこくりとうなずき口調も変えた
「分かりま……分かった。お父さん。お母さん」
私はそれを見て安心した。この子はしっかりと私とレン君の事を親だと思ってくれるのか………
数日後にその子の名前が決まった。名前は………『鏡音ルナ』
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