名無しさん 2022-07-15 21:47:42 |
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「久々のしごとだなぁっ!」
笑顔でブロールはとてもはしゃいでいた。
「久々?」
「あぁこれが2ヶ月ぶりの仕事なんだよなぁ」
スンの問に答えたブロールは、はしゃいでいた顔を凛々しく整え、ふたたびあるき始めた。
「ここがこうならーあれ?えっと…」
ラミィは地図をずっとみたきり、顔をあげようとしない。どうやら久々、ということで地図のみかたもわからなくなったのだろう。
今スンたちは呪いの靉靆にいくために、ばすにのろうとしている。
けれど、二人は慎重になりバス停は歩いて5分ほどの近場なのにもかかわらず緊張しているようだ。
不整だなぁ。スンはちいさなこえでつぶやいた。
しばらくすると、スンは少し静電気が起こったことを感じ取った。
バスだ。ここのバスは電気タイプのポケモンの電力で動いている。見た目はバス…というよりデンジムシのようだ。
スンは気楽に歩いていてわかったものの、いってんに集中しているラミィとブロールにはバスなど視界にははいらない。もうバス停についたよ。と教えているスンの声も聞かずに二人はそのまま歩いてしまった。
「…」
口を動かさず喉を鳴らし、スンは黙って二人の方に向かってしまった。
「きっとむかっても意味はないかもしれないけど、二人を信じてはしります」
スンは天に向かって呟くと、その声はじんわりとあたたまった。
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