匿名 2024-08-24 21:17:29 |
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「俺はいつかカイアスとさ、何気ない散歩とかしたいんだ!」
笑顔の弟子がそんな事を言う。修行が終わってゆっくりと休憩している時に唐突だった
「何故?」
「そうやって無意味な事を好きにできる。それって幸せな事だと思うからさ。そう言う世界にしたいんだ」
その目は諦めない希望と夢への決意が滲み出ていた。
だがその目の奥には少し黒い感情が見えた。諦めの様な。何か
希望で無理やり自分を奮い立たせている弟子は疲れも絶望も失意も悲観も。全て仕舞い込んでいた。
気丈で強くて傷つかぬように振る舞っているがまだまだ子供。夢の事を口に出し己の本音を誤魔化す。
「そうか、」
たった一言そう返す。短い返事にムッと?を膨らませ詰め寄ってきた
「アンタあんま真面目に聞いてないだろ!?」
「悪かった。ちゃんと聞いているぞ」
本当にちゃんと聞いていたが冷めた返事にどうやら疑いを持っていたらしい
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