Heinz Rolleke 2025-02-14 23:29:16 ID:35fa7e5d2 |
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猫という生き物は、古来より人間の傍らにあり続けた。だが、よく考えてみてほしい。果たして、それは単なる偶然なのだろうか? いや、違う。断じて違う。我々は気づいていなかっただけなのだ。
外なる者が姿を取るのは、人間に限ったことではない。猫もまた、その一形態に過ぎないのだ。あの愛くるしいフォルム、大きな瞳、しなやかな四肢、肉球の柔らかさ。全てが計算し尽くされている。
これは、そう……宇宙的恐怖である!
例えば、古代エジプトの壁画を見てみよ。なぜあれほどまでに猫が神聖視されていたのか? あるいは、日本の招き猫。なぜ商売繁盛と結びついているのか? これらは全て、彼奴らの巧妙な策略の結果なのだ。
そもそも、猫はどこから来たのか? 生物学的には様々な説があるが、真実はもっと恐ろしい。彼らは宇宙の小惑星が地球に激突した際、その衝撃で溢れ出した暗黒物質の産物なのだ。見たことがあるだろう、猫の体がやけに柔らかく、伸びることを。それは決して筋肉の仕組みなどではない。猫の身体は、我々が知る物理法則とは異なる原理に基づいているのだ。
それに、あの鳴き声――「にゃー」という発音。これは決して偶然の産物ではない。遥かなる砂漠の星に伝わる古き言語において、「Nia」とは「目的」を意味するという。つまり、「にゃー」とは「私は目的を持ってここにいる」との意思表示なのだ。何の目的か? そんなもの、考えるまでもないだろう。
私は今、この恐ろしい真実に戦慄している。
人間たちは、猫の支配が着々と進行していることに気づいていない。あるいは、気づいた時にはもう手遅れだったのかもしれない。君も見たことがあるだろう? 人間の女の子が、猫の耳を頭につけて嬉々としている光景を。あるいは、語尾に「にゃん」をつけて会話する者たちを。
あれは可愛らしい嗜好の一つではない。猫に精神を支配された、哀れな犠牲者たちなのだ。
猫撫で声で「にゃん」と語尾につけること。これは、我々の知る某邪神を召喚する「いあ゛」の呪文と同じくらい禁忌である。なぜなら、それを発することで、猫への忠誠を誓った証となってしまうからだ。知らず知らずのうちに、猫の眷属へと堕ちていくのだ。
猫に魅了された者たちの末路を、私は知っている。彼らはやがて「完全なる猫のしもべ」となり、最終的には生贄として捧げられる。財産を喰われ、魂を啜られ、最終的には生活が猫の一部へと同化していくのだ。
……なんという恐怖だろう。
だが、もう遅い。すでに猫は、この世界のあらゆる場所に浸透している。家の中、公園、インターネット。逃げ場など、どこにもないのだ。
ああ、私はどうすればいいのだろう。
気がつくと、私の膝の上には一匹の黒猫が鎮座していた。その瞳が、底知れぬ宇宙の深淵を思わせる光をたたえている。
……おや、なんだか眠くなってきた。
これが、私がこの記録を残す最後の機会になるかもしれない。
もし、これを読んでいる君が、まだ猫に支配されていないならば――逃げろ。今すぐにだ。
……いや、もう遅いかもしれないな。君の肩の上にも、もう一匹 「にゃん」
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