6番目アリス 2012-08-28 22:10:47 |
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《さよなら!!》
「例えば」
息を吸い込む音が聞こえた瞬間隣から歌声が聞こえた
「僕がさ」
野外なものだから星空がやけに奇麗でちかちか煩いくらいに光って見えた。
「超能力を手に入れて」
でも月は見えなかった。どこを見回しても白い絵の具が飛び散ったようは青ざめた風景しか移らない。
「ずっと先の未来の」
星が流れていった。まるであのときの赤い絵の具が飛び散ったような残像がもう見えない。
「出来事がわかるなら… どうする?」
そこで歌は途切れた
「そんなもの手にはいるわけないだろう?」
苦笑しながら言うと酷く苦しそうに笑って歌うのをやめた。
「…なんてさ。冗談さ」
作り笑いにしてはバレバレで、口を紡いで闇夜の中何処かに向かう途中。
「君がさ 僕がさ …いや、何でもないんだ。」
二人の距離は不明、ただ一言、彼の呟いた声が聞こえた。
つづく
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