6番目アリス 2012-09-29 22:24:57 |
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――地下に封じられた扉は、
絶対に開けてはいけないよ。
幼き日に誓った約束。
ごめんなさい、それは今夜破ってしまいます。
地下に眠るという、秘密の扉。
何百年、何千年も前につくられた、拷問部屋
そこではいろいろな生物が血を流し、叫び声をあげ、
死んでいった。
地上に声が響かないよう、地下の階段のそのまた奥に配置されている。
念のために、壁や扉は防音設備で、声が聞こえることはない。
ボクは、鍵束を手に友と階段を下りていく。
『な、なあ。どこに行くんだ…?』
「…………」
『もう、地上の光が見えないし…』
「行けばわかる」
ボクはそのまま、あるきだす。
友も慌ててあるきだした。
扉についている錆びた鍵穴に鍵を差し込み、
ギギギギ…と音をたてながら部屋にはいった。
目を丸くした。
様々な機械、そして錆びた臭いや血生臭さが
こびりついていたからだ。
『…どこだよ、ここ…』
「……」
カチャンと、鍵を閉めた。
『まさか…おれを殺「んなわけないでしょ」』
「きみに、頼みたいことがある。ボクを拷問してくれ」
『はぁ!?』
ボクは自ら、椅子に座り、手や足に枷をし、
体を縛り付けた。
「ボクは、昔どんな風に拷問があったのか身をもって
知りたいんだ。ほら、そこにノコギリみたいなのが
あるだろう。それでボクの体を引き裂いて。もちろん、
すぐしなないように…ね」
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