小説、詞など No.6

冷たい 閉ざされた部屋で
泣き叫ぶ 少女
『ココから出して！』
赤くグチャグチャに塗りつぶされた 手
おれかけた 赤いクレヨン
『ごめんなさい！ココから出して！』
いくら泣き叫んでも
壁を叩いても
出してくれないの 一人きりの部屋から
光が入らぬように 闇を閉ざすように
固く錆び付いた 南京錠
爪が剥げかけても ひっかいた
びくともしないの ただ痛いだけ
『お願いお母さん!!良い子にするから!!』
『だから オネガイ 私を出して！』
泣いても喚いても 出してくれないの
壁に塗りつぶされた 赤いクレヨン
涙の数だけ 滲み出した
少女は一人 霞む目を擦りながら
冷たい床に倒れるよ
『ごめんなさい』と呟きながら…



――…▲▲県▽▽市〇〇町
の住宅で、一軒家で白骨死体が見つかりました。
警察は、『数年前に死んでますね』と述べており、
この白骨死体は少女の身体だと判明しました
尚、少女が死んでいた部屋が少し奇妙であり、
壁に『お母さん 出して』『ごめんなさい』が
壁一面に書かれており、いくつもの赤いクレヨンが
転がっていたそうです。
尚、母親は行方不明――で―――…ｻﾞｻﾞｧーーーーーﾌﾟﾂｯ

『お母さん出して』