小説、詞など No.6

まだ おぼつかない足取りで
深夜０時 さ迷うばかり
コンビニの光だけが やけに目立って
眩しくて つい遠ざけた
不思議なものです 暗闇だからか
自分の足が 見えにくいのです
まだ眠い眠いと唸る
フラフラと笑いながら寝とぼけて
誰もいない夜の道に
なにかの夢でも 落ちてないかな？なんて
バカみたいだね

暗闇の中 何故か目が覚め初めて
馬鹿みたいな私の浮遊旅は
いつ頃 終わりがくるのでしょうか

つまづいて 転がりかけて
目にした あの映像(めのまえ)
掠れた 記憶に 全て
スローモーションがかかった気がした
錆び付いた 線路の道
こびりついた 血の痕
脇沿いに置かれた 花束
これはもしや いやいやおかしい
夢なら覚めて
おかしいよ 目が今だけなくなればいーのに
ねえ やめて やめて
知らないよ こんなの知らない
私 わたし ワタシ
思い出した 気がついた 嫌だ
全て 夢になればいい
やけに紅くうつるあの月は
静かに微笑み 私を見下ろすの


まだ おぼつかない足取りで
深夜０時 またさ迷うばかり
全部ゼンブ 見ないふりをした
私 ワタシ わたし
暗闇だからかな？
私の足が 全然見えないのです
なにかがおかしいのです



誰かが 死んだのです