小説、詞など No.6

明日は晴れるかな？なんて ポツリ
ひとつひとつ 雨のように
独り言が 増えてゆく

水溜まりを ジャンプして越えてみる
おたまじゃくしが 笑った気がした
朝の静寂の中
小さな 幸せ を 見つけたよ
四つ葉のクローバーなんていらないね
ほら 目を済ませば
辺りには 幸せがたくさん

つまらないことで 喧嘩して
思わず 家を飛び出した
傘もささずに 雨の中走り抜けた
突き刺さる 視線に追われて
あてもなく びしょ濡れになりながら走り抜けた
雨宿りしながら
冷たくなった手に 息を吹き掛けた

日が暮れて 夜のかおりがたちはじめて
雨が少しおさまって 蛙が鳴いて 幸せそうで
私 ただ１人 幸せになれないの
夜空に見つけた一番星
それは キラキラ輝いていて
霞む視界でも 捉えられた
『なにやってんの』
ふと 顔を上げた 困った顔のキミ
『早く帰ろうよ』微笑んだ
いつまでも 立たない私を見て
そっと 手を伸ばした

ありがとう


明日は晴れだね？なんて ポツリ
目を合わせて 笑いあった
ひとつひとつ あの日見た星のように
キラキラ 輝いた気がした