6番目アリス 2012-09-29 22:24:57 |
通報 |
籠の中 見上げた扉はガラス張り
名も無い小鳥は 膝を抱える
『此処から出られるのは いつなんでしょう?』
始まりは たったひとつの"嘘"
あのこがあの子に 嘘撒きちらし
誰かが指差す 私を睨む 私はガラクタ
楽しいの 楽しいの
虫食い菓子の上で 踊る蜜蜂
甘い嘘を あの子にあげましょ
『あの子は実は あのこを殺した』
案の定 滴る嘘が流れ落ちるのははやく
まるで あの空に羽ばたく鳥のように
秘密、ひみつって 笑ってる
甘いお菓子の残骸に 群がる蟻のように
踏み潰せば 砕け散る小瓶のように
『なんて 儚い至福でしょう』
影をなくした少年
暇潰しに 線路へ駆け抜けた少女
どれもこれも全て 空っぽの靴下(ガラクタ)
誰かが指差す 最後の至福
可哀想なこまどりのようになんて つまらないでしょう
サヨナラ お元気で
終わる世界への 暗号書
『出口なんて塞いでしまいましょう』
|