6番目アリス 2012-09-29 22:24:57 |
通報 |
『お姉ちゃん、あれな~に?/』
無垢な少年が呟いた
「……逃げよう」
『なんで?あれ、あの人近づいてくるよ?』
「いいから逃げるのよ!!」
夕焼けに染まる 道
二人の姉弟と、それをを追う影だけがうつる
『お姉ちゃん、どうしたの?怖いよ』
「あ…あ…あ"…」
影は二人の影を隠した
「いや…いやだ…たすげ…ムグッ『ギャあアアああアアあああアアあ!!』」
ベチャ…グチャ…
「こ…ないで…やだ、たすげ…で…」
近づく影 目を瞑る少女
そして…
「いギャああああアアああアアアアアあアアあ!!」
月夜に響く 悲痛な叫び声
ベタベタと地におちる、肉の塊
もはやソレは人間の形ではなくなっていた
脳みそが落ちていた
男はソレを怯むことなく、
足でグシャリと踏み潰した
毎日、ガキを殺すのは日常茶飯事
男は口笛を吹きながら、その場から
たちさった。
猫が肉の塊に近づいた
むしゃむしゃと、頬張りだした
ブチッと切れる音 グチャクチャと貪る音
夜の静寂に響く音は
けして気持ちいいものではなかった
肉の味を覚えた猫は
夢中でかぶりつき始めた
踏み潰された脳みそや、溶けかけた目
腹からトビデタ内臓、まだあたたもりが
微かに残っている心臓
全て食べ終わると、静かに夜の帳に溶けこんた…
――地下に封じられた扉は、
絶対に開けてはいけないよ。
幼き日に誓った約束。
ごめんなさい、それは今夜破ってしまいます。
地下に眠るという、秘密の扉。
何百年、何千年も前につくられた、拷問部屋
そこではいろいろな生物が血を流し、叫び声をあげ、
死んでいった。
地上に声が響かないよう、地下の階段のそのまた奥に配置されている。
念のために、壁や扉は防音設備で、声が聞こえることはない。
ボクは、鍵束を手に友と階段を下りていく。
『な、なあ。どこに行くんだ…?』
「…………」
『もう、地上の光が見えないし…』
「行けばわかる」
ボクはそのまま、あるきだす。
友も慌ててあるきだした。
扉についている錆びた鍵穴に鍵を差し込み、
ギギギギ…と音をたてながら部屋にはいった。
目を丸くした。
様々な機械、そして錆びた臭いや血生臭さが
こびりついていたからだ。
『…どこだよ、ここ…』
「……」
カチャンと、鍵を閉めた。
『まさか…おれを殺「んなわけないでしょ」』
「きみに、頼みたいことがある。ボクを拷問してくれ」
『はぁ!?』
ボクは自ら、椅子に座り、手や足に枷をし、
体を縛り付けた。
「ボクは、昔どんな風に拷問があったのか身をもって
知りたいんだ。ほら、そこにノコギリみたいなのが
あるだろう。それでボクの体を引き裂いて。もちろん、
すぐしなないように…ね」
|