ねこ味噌 2012-02-05 12:00:52 |
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この前、お父さんから左頬を殴られた。私が、グラスを床に落として、割ってしまったからだ。
今日、私が宿題で、雑巾を作っているとお母さんから持っていた針を奪われて右手の甲に思い切り刺された。
目眩がして、血管がどくどくと波打った。息が荒くなる。赤い赤い赤い血が見える。
これこれこれ私の、ち?
あはっ、こんなにいっぱい、血を見たの、妹が殺された時以来かも。いや、あの時の方が多いか。
そしてその日の夜。不恰好に巻いた包帯をさすっている私に、にやにやと嗤うお父さんとお母さん。
なんか、嫌な予感がした。そう思ったときはもうお父さんから押し倒され、首を締められていた。
苦しいっ、苦しいい!!お母さんは上から嘲笑っている。
お父さんがものすごくこわい声と形相で不自然に嗤っている。
…続く♪
「今日はここまでにしておいてやる。明日は命がないと思え。くくっ、雑木林がお前の立派な墓場だよ」
「っぷはっ………ゲホッ!」
怖い……怖い怖い怖い怖い怖い!!!!!!!!!!!お父さんとお母さんと死ぬの、全部、怖いよぉ!!!
でも逃げれない……私は埃のたまった屋根裏部屋にこもって、声が、涙が枯れるほどに泣き叫んだ。
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!]
何が嫌なのか、それは考えるまでもなく分かりきっていた。
私は家族にいじめられる、虐待される毎日が、その人生が嫌だったのだ。
朝いやいやながら食卓に着くと、豪華な食事が並んでいた。
…続く♪
「これが最後の晩餐だ。昼メシはない。せいぜい死の瞬間まで嫌だ怖いと宣っておけ」
やっぱり私は本当に殺されるんだ――――。朝御飯を食べ終わってから道路を散歩しながら、再び恐怖が甦りはじめた
でも、それもいいかな、と私は思った。死ぬのと生かされ続ける、どっちかと問われると疑問の言葉さえなかった。だって、
一家心中なんて、素敵じゃない。
帰ると、お母さんが2つの包丁を研いでいた。
「××。あなたの最後に触れる包丁はどんなのがいい?銀色の?金色の?」
「銀色かな」
私が答えると、お母さんは丸い目をもっと丸くした。どうやら、私が恐怖におおのく泣き顔を死ぬ前に、是非とも拝みたかったらしい。
「死ぬの、怖く、ない、の?」
ええ、お母さんがいるなら、ね。
「もちろんよ」
「あっ………」
お母さんが驚愕し、包丁を手放しているすきに、包丁を奪って
ぎゅっと、握って
お母さんに、振り下ろした
【あ、あ…………ぐぁあっ……】
簡単に殺せるもの、それは動物。
そして、私の側にいつもいて、害を与えてくるもの、
それは、お父さんとお母さんしか居なかった。
「なんだ!ゆず!……!お前がっ……ゆずを……!?」
今までの報いよ、お父さん。
「ねえ、そこに銃持ってるおじさんがいるけど、いいの?」
明後日の方向を指差し、そこにお父さんが気が向いたところで。
ひゅん。
【うぐわぁっ……!?】
私は、自由となった。
暗くて重い小説書いてたら嫌気が差してなんだかなぁな結末で早いとこで終わらせました。
できれば良くない所を指して下さい。またなんか書きまーす。
がらがらとドアを開ける。その大きな音に恋バナだの雑談だのに花を咲かせていたクラスの連中は、ざわざわと蠢く騒音は一瞬怯んだものの、またすぐにざわめきを取り戻す。
机の所にいくと、こんなのどこから集めたんだろうと感心してしまうほどの、大量の塵屑が引き出しの中にぎゅうぎゅうと押し込まれていた。
ま、虫よりましか。
「はーい、これした人ー」
世間は無視。
「心当たりないのかなー?僕は分かってるんだよー?」
またもや無視。しかし今度は、皆肩を震わせている。笑っているようだ。
机を蹴り、前でびくびくしていた気弱な男子の背中にぶつける。
「うわあぁっ………」
「ねえいじめられっ子さん?君をいじめている人がこんなことをしたのかあ?」
「そんな…こと…言えない…」
可哀想。でも本当の事を言わないのが悪いんだよねっ。
「ぐひいぃ!!」
椅子の足を同級生の腹に押し付ける。てか埋める。
呻き声を聞きながら、そういえばこいつは谷口っていう名前だったな、とぼんやり思っていた。
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